M メールを頂いて

2010年8月28日

主人が設計をした家の住み手の方から久しぶりにメールが届いたようで、私も読ませてもらいました。テレビで建築家・清家清の番組を観て、最初のプレゼンのことを思い出し、連絡をくれました。番組は清家清は間仕切りが無く住まい手の自由で空間を如何ようにでも利用できる設計を信念にしていたという内容で、それが「家族の間に扉はいらない」という主人の最初のプレゼンと重なったそうです。
この家が出来上がって6年が経ちますが、このように設計の過程での事や言葉を、ふと思い出して頂けたことが設計者として、とてもうれしいことだと思いました。そして住み手の方が自分の生活や家族の事を深く考えたからこそ、きっと記憶に残ったのだろうと想像します。家つくりの際に、部屋をいくつ欲しいとか、全体で何坪欲しいというようなモノとして捉えること以上に、家族のあり方やこれからの生活をじっくり考える過程こそが、家がモノではなく住むための器と成り得る気がします。
メールを頂き、このような事を改めて考えるきっかけを与えてくださって、感謝感謝です。
ちなみに、ウチの家族のあり方はというと、、、、トイレ以外に扉はありません。あっ、一応浴室は扉が付いてます。その他はオープンで隠れるところがありません。家具で曖昧に仕切っています。娘が大きくなって部屋が欲しいと言うかもしれませんが、部屋は作れない計画になってます。あえてちっちゃな家に住んでます。これが私達家族の距離感です。

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