M 建物のカタチ

2013年7月18日

木造3階建ての住宅のスタディ模型です。8月に工事着工予定で、ただ今、確認申請業務を進めています。これは第一回のプレゼンの際の検討用。
この敷地は約20坪とコンパクトで、4mの二面道路に接する角地になります。狭小敷地の場合は、法制限の中でいかに床面積を取るかという事が一つのポイントになります。この家も木造2階建てから思考をスタートしたのですが、やはり、お子さん2人が将来大きくなった時の事を考えて、木造3階の計画にシフトしました。将来というのは、中高生のプライバシーが欲しくなる時期もそうですが、その先巣立った後も、ほっとする懐かしい自分だけの場所があるというのは大切だと思ったからです。
ただ、簡単に3階建てに出来るわけではなく、今回は前面道路が狭いため、建物高さも制限されるという問題がありました。(これを道路斜線制限と言います)そこで登場したのが、10年前に新たに緩和措置として施行された「天空率」という切り札。天空率とは、道路から建物を見上げた際に見える空の割合。法に適合する最大建物と、計画建物の割合の比較で、計画建物の方が空が多く見えるという結果であればOKという緩和措置です。
その検討をする事で、建物が凸凹にならずに、シンプルな形にする事ができました。因みに、建物の形について、複雑な形状は×で単純な形状が◯ということではなく、何度も何度も線を重ねて検討を進めていくと、最後の形は逆に線が少なくなっている事が多いのです。面白いですよね。

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